第24回 憂鬱な午後 

2010.05  恵比寿・エコー劇場  

「こんな事に何の意味があるんだ!?」
彼方からの誘惑
何気ないひと言
それは憂鬱な午後の始まり
CAST: 森田千恵子 / 中澤数美 / 八木康仁 / 真宮立佳 / 染谷綾子 / 渡辺幸司 / 金子剛 / 山口瑠璃 /
藤堂巧(飴玉詐欺同盟)/ 飯田真二 / 東城貴之 / 井上真理子 / 鈴樹志保 / 小倉崇弘(7contents)/(キャスト写真
STAFF: 作・演出:鈴木実
照明:赤石諭(LIGHT GROOVY)/ 音響:SOUND MASTER / 舞台美術:田代利之(俳協)/ 舞台監督:高橋京子 /
スチール写真:川合一司 / ビデオ撮影:平井将人・田口雄健 / 宣伝美術:中川奈美 / 宣伝美術(絵画):斉藤まり /
制作:谷野誠一・小笠原正巳 / 衣装・小道具:シアター ナノ.グラム / 企画・製作:シアター ナノ.グラム /




「言いだしっぺだから、私が行って来る。」

「でも・・・。」

「みんなはここにいて頑張ってて・・・どう頑張るのかわからないけど・・・。
もし私が試したことがダメだったら、最後まであきらめないで、何か考えて。
そして私の事も助けて。最後の一人まで望みがあるんだから。」

「すみません、すみません・・・。」



「神様なら・・・神様ならそっちの方がいい。神様になったら仕返ししてやれる・・・。」

「暗いよ・・・考え方暗いよ?だから・・・。」

「だから仲間はずれなんだ?だから臭いんだ?だから汚いんだ!」

「自慢じゃないけど私だって暗いんだぞ!」

「私だって!
”ネクラ”って私のためにある言葉なんだって!私・・・恋人に言われたんだから!」

「恋人がいただけいいじゃん!」


-脚本より-


  舞台裏では・・・


今回「伊予弁の女」を演じさせていただいた森田千恵子です。

ちなみに、最初に役者がいただいた台本では「伊予弁の女」は「森山恵子」という役名でした。
森山恵子・・・
森田千恵子・・・
何やら名前だけで親近感が芽生えました(笑)

さて、最初に台本をいただいた時にもう一つ思ったこと。

「草笛ってそんなに簡単に吹けるもの!!??」
自分の不器用さ加減を痛いほど分かっていて、
役を発表されたと同時に台本を持つ手が微かに震える私に、
「あと1ヶ月以上もあるから大丈夫だろ~。」と笑いかける座長。
「ですかね~♪」と根がのんびりしてる私は答えたのですが、
私以外の3人が次々に吹ける様になっていく中、
私はいつまでたっても「スースー」と息ばかりの音が虚しく鳴るばかり。。。
そんな頼りない私を見かね、劇団員が色々と試行錯誤してくれた結果、
本番で使用する草笛はストロー笛を加工したものにすることになりました。
しかし、しかし、それでも吹けない私。。。((><;))

まさしく台本通り、
「そんなのも吹けないの!!??」 って言われた。。。

「吹けないんだもん!!!!(T△T)」

そう泣き叫びながら帰ってからネットで調べたら、
小学校の先生が授業でストロー笛を作らせて、でも大半の生徒が鳴らせなくて、
どうしたら子供たちは吹けるようになるでしょう?って相談をしていました。
なんだ!大半が鳴らせないんじゃん!!!Σ(・o・)
まあ、『子供』たちだけどね・・・(笑)
そして、そんなことを書いてあったよ!って劇団員たちに言ったら殺されそうなんで、
とりあえずコソコソと影練に勤しみましたです、はい。

というわけで、劇団員の多大な叡智と、小学校教員の苦悩(?)と、私の小さな影練の成果で、
本番は無事に乗り切ることができました。
そして、お陰様で改めて自分の不器用さは小学生並みだと気付きました。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
次回もエコー劇場でお会いしましょう。

もうストロー笛は吹けるんで大丈夫です、はい(笑)


森田 千恵子



制作日記      



「憂鬱な午後」にご来場・ご声援いただき、誠にありがとうございました。
劇団員一同、心より御礼申し上げます。

さてさて、今回の私の一番の頭痛の種はズバリ”本”。

じつはこの子は三つ子なんですが、タイトルと同じ『憂鬱な午後』と言う事で、
本当にこの子たちを作る事に腐心しました。

なにせ、
「舐められる」
「途中で文字が浮かび上がる」
「上から降ってくる。しかも2度。」
「踏まれる、叩かれる」
普通の書籍ではありえない条件をクリアせねばならず、
しかも、
「根っこが絡まってるようなのが良い。」
と言われ、どうにもこうにもアイデアが出て来ない。

アイデアの大部分を舞台監督さんにご協力いただき、
本番で使用する物が出来上がったのが本番前日・・・・・・

というわけで、そんな手を焼かされた子の雄姿を並べてみました。(左の写真)

うんうん、よく頑張った。お父さんは誇らしいよ。
でももう、夢には出てこないでね。



谷野誠一