第22回 不機嫌な計画(たくらみ) 

2009.04  恵比寿・エコー劇場  


刺激。スリル。サスペンス。
それは求められても決して歓迎されることのない客達。
そして結果は不機嫌。困惑。憤り。
求めた側にも求められた側にも思わぬ展開。
そんな思わぬ展開が計画を更に深みにはめて行く…


CAST: 森田千恵子 / 中澤数美 / 染谷綾子 / 真宮立佳 / 金子剛 / 徳永貴子 / 渡辺幸司 / 八木康仁 / 野本裕子
山口幸祐 / 飯田真二(劇団十人舞台 -塊-) / 松下洋介(こちらスーパーうさぎ帝国) / 山口瑠璃  (キャスト写真
STAFF: 作・演出:鈴木実
照明:赤石諭(LIGHT GROOVY) / 音響:田島誠治(SoundGimmick) / 舞台監督:高橋京子 / 舞台美術:田代利之
スチール写真:川合一司 / ビデオ撮影:平井将人・田口雄健 / 宣伝美術:渡部朋子 / 衣装・小道具:シアター ナノ.グラム
制作:渡部朋子、小笠原正巳、谷野誠一 / 企画・製作:シアター ナノ.グラム



「行ってください。さあ、始めましょう!」

「でも・・・。」

「疑いだしたらきりがないから・・・。電話してきた奴らがプロで彼女に残ってもらうと、
オレ達も捕まってる白川さん達もとりあえず助かる・・・。」

「彼女が一番割りにあわないでしょ?それじゃ!」

「でも、今オレ達には奴らの言う事を聞く以外に手がないだろ!?」

「・・・悔しいけどそうだな・・・。」



「竹川さんも探せば?」

「私は向いてないんだ。長井の方が全然向いてる。
それが見つけられないんだ。私には無理だよ。」

「面倒くさいだけなんじゃないの?」

「そうだ。面倒くさい。」

「何だよ。」

「人間は得意なもの、やりたいものを面倒くさがらない。
長井のまねごとは私にとっては得意じゃなくて、やりたくもない事だ。だから面倒くさい。」

「なるほどねぇ・・・物は言い様だ。」




-脚本より-


  舞台裏では・・・


  皆さんこんにちは。今回鈴木役をやらせて頂いた渡辺幸司です。

この度はお忙しいなか恵比寿まで足を運んで頂き誠にありがとうございます。

さてさて、今回は舞台美術が以前とは雰囲気が違っていたのに気が付きましたか?
床は白とピンクのモザイク柄、舞台中央の大きな柱…あげれば切りがありません。
なかでも一番のお気に入りがありまして、舞台前面を囲っていた大きな木枠です。
自分も客席から舞台をみたんですが、まるで映画のスクリーンみたいで興奮してしまいました。

そうそう、本番中気になっていた事がひとつあります。
久保田さんと内田が悪い奴らに捕まってから石山と3人だけになるシーン。
石山に対して内緒話をしているのですが、どうやら毎回話してる内容が違うらしいのです。
久保田さんこと松下君は楽屋で言ってました。「本気て内田さんを笑わしてやる!」と。
なんだったのだろう?そして、よく6個も思いついたなぁと感心させられました。
逆に、そんなにある石山がすごいのか!?次に会った時にでも聞いてみようと思います。

ところで、今回はナノ.グラムの‘初挑戦’がありました。そうゴスペルです。いかがでしたか?

本番前にストレッチをしていても「OH HAPPY DAY~ OH HAPPY DAY~」
トイレに行っても「OH HAPPY DAY~ OH HAPPY DAY~」
多分歌に関して言えば学生の時より練習したのではないでしょうか。
ただもう歌うことがないと思うとちょっと淋しい気がします。

しかし、本番は終わりました。次回も皆さんに楽しんでもらえるよう日々精進していきます。

では、10月に恵比寿でお待ちしてます!

渡辺 幸司



制作日記      


「不機嫌な計画(たくらみ)」にご来場・ご声援いただき、誠にありがとうございました。
劇団員一同、心より御礼申し上げます。

いかがでしたでしょうか、今回のナノ.グラム。
ナノ.グラムとしては、「歌うシーンがある」というのは初の試みです。

この「ゴスペルをする」という演出は、台本が配られる前に出演者たちに伝えられました。
制作部で何曲か稽古場に持ち込んで、出演者たちに聞かせて選んでもらったんですが、すこ~し浮かない顔の方が...

実はこの方、歌があんまり得意じゃないらしいんです。
「らしい」と言うのは、直接聞いたことがないからなんですが、
幕開けで出演者がゴスペルを歌う=〇〇さんが歌う姿が見られる!と思って、期待してたんですが、
配役が発表されると、結局その方は環境保護団体チームではなく、貴重なシーンは次回以降に持ち越しとなりました。
いつか「歌姫」として舞台に立ってくれると信じて、待ってますよ!僕は!(笑)


谷野誠一