第17回 ウォッチャーズ

2006.10  恵比寿・エコー劇場  

楽しみにしていた旅行はいつの間にか課長・お局様同伴の社員旅行に変わってしまった。
行き先は閑散とした逃げ場もないシーズンオフのロッジ村。
その上、転がり込んで来たのはいかにもワケありそうな女達。
あの・・・、どうしろって言うんですか?
CAST: 愛原こず江 / 真宮立佳 / 渡邊聖美 / 森田千恵子 / 福原龍彦 / 八木康仁 / 渡辺幸司 / 徳永貴子 / 金子剛
中澤数美 / 田中重実 / 山口幸祐 / 染谷綾子 / 野本裕子 (キャスト写真
STAFF: 作・演出:鈴木実 / 照明:赤石諭(LIGHT GROOVY) / 音響:田島誠治(サウンド ギミック) / 舞台監督:高橋京子 / 舞台美術:馬場克之(ビー・ステージ) / スチール写真:川合一司 / ビデオ撮影:平井将人・田口雄健 / 宣伝美術:渡部朋子 / 衣装・小道具:シアター ナノ.グラム / 制作:渡部朋子、小笠原正巳 / 企画・製作:シアター ナノ.グラム



「何を言ってるの!潜入捜査なんて彼女の妄想よ!■■
いいわ。これほどいて!私が何とかする!」

「さっきの病名もう一度言ってもらうか?■■■■■
なかなか本物じゃないと言えないぞ!ねっ?」

「当たり前よ!私は本物の精神科医よ!」




「課長・・・俺、すっと見てたのに・・・
ああでもないこうでもないって話してるだけで何も出来なくて・・・

  「そうか。でも・・・次は違うんじゃないか?お前。」



-脚本より- 


  舞台裏では・・・


管理人妻役を演じました徳永貴子です。今回も沢山のお客様にご来場頂き、
無事公演を終了することができました。 ありがとうございました。
シアター ナノ.グラム、1年ぶりの恵比寿・エコー劇場です。
いつものように楽屋入り。楽屋へ続くお馴染みの階段をテクテクと上がっていると、一足先に楽屋に入った役者の大爆笑が聞こえて来ます。何かと思い楽屋へ入ると、制作さんからサプライズなおもてなし。いつもは、なんとなく決まった化粧前に役者それぞれが座るのですが、今回は各席に役者の名札が下がっています。しかも約1名カラーで印刷された豪華な名札が。これは小屋入り前の飲みの席で冗談っぽく出た事らしいのですが、まさか本当にやってくるとは。ただでさえ小屋入りの日は多忙な制作さんなのですが、この細やかな演出に役者一同やられてしまいました。豪華な名札は期待のアカシ。ね、M宮嬢っ!
今回、本番前の楽屋では、なんだか不思議な替え歌が流行っておりました。あえてタイトルを付けるなら「もりちえthe best」でしょうか。 ♪おさかなくわえたもりちえ~♪とか、 ♪ち~えこ~ ち~えこ~ た~っぷりぃ ち~えこ~♪とか。 気が付けば楽屋内大合唱。妙なテンションの上げ方もあるものです。当のもりちえちゃんのテンションにはどう影響したかわかりませんが。
今回の作品、冒頭から舞台上に多くの役者が登場しました。暗転開けから舞台上に7名。途中飛び込んでくる役者が2名。さらに舞台袖で役者がぞれぞれ「ラップ巻き巻き係」、「キッチンでドタバタ音出し係」、「早替え・メイク・血糊係」と分担しておりまして、私は後半の「血糊係」を担当しました。
いやー緊張しましたね。血糊を扱うのも初めてでしたし、時間との戦いもありましたし。袖で血糊の入ったプラコップを持つ手が震えましたもん。でも、こういう裏のお仕事にも参加して「あーワタシ、劇団員になったんだなぁ。」と実感したのも正直なところです。
そんなわけで、私個人としては今公演がナノ.グラムの劇団員としての初舞台となりました。
改めて、素敵な劇場、素晴らしいスタッフの方々、刺激的(?)な仲間たち、そして沢山のお客様と、大変恵まれた環境で芝居ができる幸せを感じています。今後もこれに甘んじることなく精進して参ります。宜しくお願い致します。
本当にありがとうございました。

徳永貴子



制作日記      



「ウォッチャーズ」にご来場・ご声援いただき、誠にありがとうございました。 劇団員一同、心より御礼申し上げます。

登場人物全員の言い分が違い、誰を信じるのか?そんな緊迫した状況に、 今回は、乱闘・流血・サイレン・銃声あり、ラップでぐるぐる巻きにされる人、包丁を突きつけられる人、馬乗りで猿轡はめちゃう人、おろおろする人、のんきに星を見にいくカップルあり、とシアター ナノ.グラムの盛り上げアイテムを総動員してみました(笑) 
今回の「ウォッチャーズ」お楽しみいただけましたでしょうか?

そんなスピーディな90分をノンストップで走り抜いた二人がいます。
役をもらったのだから当たり前、と言えば当たり前なのですが、90分間、一瞬たりとも気を抜かずに舞台上に 立ち続けるのはものすごくしんどいんです。しかしそんな疲れも感じさせずに、頑張って作品を盛り上げてくれました。 是非、褒めてやってください。
そして「サイレンが鳴らない」というアクシデントを「俺の楽日スペシャルだ!」と前向きに、最高のアドリブで場をつないでくれた森君、本当にお疲れ様でした。

ベテランチームに加え、頼もしく成長した若手チームが次回も作品を盛り上げてくれることでしょう。 お楽しみに!!

渡部朋子